過積載の罰則| 2022.12.25
【積載量別】ダンプの過積載の目安を徹底解説!
土木工事や建築業界にとって、ダンプカーは作業効率が高く、使用頻度が高い貨物自動車の一つです。近年、ダンプカーによる過積載が原因で大事故を引き起こすケースが増えています。
そこでこの記事では、ダンプカーの過積載を防ぐために、ダンプ大小別の最大積載量、罰則の内容と対象を確認していきましょう。
目次
ダンプの過積載は違法
ダンプカーは砂利や土砂、道路舗装工事の路盤材、砕石、汚染土・汚泥などの産業廃棄物を運搬する際によく利用されています。
近年、運送業界ではコスト削減と効率化のために、一度に大量の資材を載せて、「過積載」の状態で走行するケースが増えており、国をあげて取り締まりが強化されています。
「過積載」とは、車両によって決められている最大積載量を超えた貨物を積んで走行することです。ダンプの「過積載」は非常に危険であり、道路交通法違反となるので要注意です。
【積載量別】ダンプの過積載の目安は?
ダンプは大きく分けて、小型・中型・大型の3種類あります。実際の最大積載量は車両によって異なりますが、ここからは一般的な目安をみていきましょう。
▽積み込み可能な高さの計算式
(最大積載量÷単位重量)×ダンプの面積=積込み限界高さ
▽ダンプの最大積載量
車両区分 | 全長 | 全幅 | 全高 | 最大積載量 | 車両総重量 |
---|---|---|---|---|---|
小型ダンプ | 4.7m以内 | 1.7m以内 | 2.0m以内 | 3.0t未満 | 5.0t未満 |
中型ダンプ | 12.0m以内 | 2.5m以内 | 3.8m以内 | 6.5t未満 | 11.0t未満 |
大型ダンプ | 12.0m以内 | 2.5m以内 | 3.8m以内 | 6.5t以上 | 11.0t以上 |
2tダンプの過積載の目安
2tダンプは小型ダンプのことで、最大積載量は3.0t未満になります。
一般的な積載量2t~3t程度が目安です。
4tダンプの過積載の目安
4tダンプは中型ダンプのことで、最大積載量は6.5t未満になります。
一般的な積載量3t~5t程度が目安です。
10tダンプの過積載の目安
10tダンプは6.5以上の大型ダンプのことで、最大積載量は6.5t以上になります。
一般的な積載量8t~11t程度が目安です。
ダンプが過積載で受ける罰則の内容
ダンプが過積載で受ける罰則はどれだけ最大積載量を超えているか割合によって変わります。
違反点数 | 反則金 | |
---|---|---|
過積載の割合が5割未満 | 2点 | 3万円 |
過積載の割合が5割以上10割未満 | 3点 | 4万円 |
過積載の割合が10割以上 | 6点(免許停止) | 6ヶ月以下の懲役 または10万円以下の罰金 |
大型ダンプで複数回繰り返した場合は、6ヶ月以下の懲役になる場合もあり、車両使用停止処分や事業停止処分などの重い罰則が課せられるので十分に注意が必要です。
ダンプが過積載で受ける罰則の対象は誰?
ダンプが過積載で罰則を受ける対象は運転手だけでなく、運輸業者と荷主にもそれぞれに課せられます。
▽運転手への罰則
違反点数の減点と反則金が課せられます。最大積載量の2倍を超えた場合は、即時告発の対象となり、100万円以下の罰金刑が下されることもあります。
▽運輸業者への罰則
運転手に過積載での走行を意図的に指示した場合は 運行管理者資格者証の返納命令が下され、資格取り消しされる可能性があります。
▽荷主への罰則
過積載と知りながら業者に荷物を引き渡した場合、再発防止命令が勧告されて、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が課せられます。
ダンプの過積載を防ぐための3つの対策法
ダンプの過積載を防ぐために3つの対策を取ることをおすすめします。
①目視でチェック
まずは、目視でチェックします。
土砂や砕石などの建築資材を平らにした状態であれば問題ありませんが、リアサスペンションが定量の時より下がっている場合は過積載になっている可能性があります。
②計量器を使う
過積載かなと思ったら、自重計やスケールで積載量を測定します。
ダンプ規制法により、車両総重量8t以上または大型ダンプ車にはダンプの荷台下部に自重計の設置が義務付けられています。測定結果は写真に残して記録を管理しましょう。
③ブレーキの効き具合をチェック
過積載の状態で走行すると、ブレーキをかけてから車が停止するまでの距離(制動距離)が長くなります。ブレーキの利きが悪い場合、衝突するリスクが高く、非常に危険です。
まとめ
ダンプの過積載は大事故や衝突、転倒するリスクが高まり、法令違反となるため厳しい罰則を受けることになりますので、事前確認を徹底して、安全運転の徹底を心がけましょう。
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