過積載の情報| 2023.1.8
過積載の取り締まり方法とは?罰則を避ける3つの対策法
トラックやダンプなどの貨物車両には車両ごとに最大積載量が決められています。この最大積載量を超えて荷物を載せて走行した場合、「過積載」となり違法行為となるので要注意です。
では、実際「過積載」の取り締まりはどうやって行われているのでしょうか?運送業者が罰則を避けるためにも、取り締まり方法と3つの対策法を知っておきましょう。
目次
一般的な過積載の取り締まり方法
貨物車の「過積載」は車体のバランスを崩して大きな衝突事故に発展するだけでなく、道路や周辺環境の破壊を引き起こし、大変危険な行為のため、厳しく取り締まりが行われています。
ここからは、一般的な過積載の取り締まり方法をみていきます。
警察による取り締まり
過積載の取り締まりは、警察官が車両を誘導して計測する方法が一般的です。高速道路の料金所出口付近に自動スケールが設置されており、警察官が怪しい車両を誘導して計測します。
警察官や道路会社の職員によって、実際にトラックを乗せて重量を測り、車両総重量を超えている場合は、「過積載」の罰則を受けることになります。
最近は、悪質な過積載をする車両が増えていることから、国土交通省、警視庁、関東運輸局が合同で「首都圏大規模同時合同取締」を行うケースも多いようです。
高速道路の自動計量システム
最近は、高速道路のETCゲート付近に自動で計量できる自動測定器を設置しているケースがあります。車両がETCゲートを通ると、自動的に計量されるシステムです。「過積載」と判断されるとその場で通報されます。
過積載と分かったときの罰則は?
では、「過積載」と判断されるとどんな罰則を受けることになるのでしょうか。
まずは、監督員からの改善の指導を受けることになり、何度も繰り返した場合は法律による厳しい罰則が課せられます。
▽大型車の場合
違反点数 | 反則金 | |
---|---|---|
過積載の割合が5割未満 | 2点 | 3万円 |
過積載の割合が5割以上10割未満 | 3点 | 4万円 |
過積載の割合が10割以上 | 6点(免許停止) | 6ヶ月以下の懲役 または10万円以下の罰金 |
過積載の取り締まりが厳しくなっている理由
過積載の取り締まりは年々厳しくなっている理由は、運送業界を取り巻く厳しい環境にあります。
運送業界は長引く人手不足と同業他社の競争により、コスト削減と効率化のために、なるべく1回の運送で大量の荷物を運ぼうとする業者が増えているのです。
国土交通省のデータによれば、2012年から2014年の3年間で違反車両は約3割増となったため、取り締まり強化したところ、2017年12月から過積載車両の件数は3分の1まで減少しています。
過積載の罰則を避ける3つの対策法
ここからは、過積載の罰則を避けるための3つの対策法をみていきましょう。
①過積載防止計画の実施
過積載防止対策として過積載防止計画を実施します。運搬物の積み込みや積載量を監視する責任者を決めて、従業員は運搬量や運搬先、運搬方法を記載した搬出車両記録表を提出します。
②積み荷量を計測する
積み荷量をトラックスケールや過積載判定機で測り、最大積載量と比べることで過積載になっていないか確認することができます。過積載判定機は重量を超えると赤く点滅します。
③余裕を持って定内量を載せる
一度に大量の荷物を載せると、車体やタイヤ、あらゆる部品の劣化・消耗が激しくなり、ガソリン代の負担も大きくなります。コスト削減するならば、定内量を守ることが大事です。
まとめ
過積載の取り締まりは特に首都圏、関東甲信越において一斉に取り締まりが行われるなど強化されていますので、罰則を避けるためにもしっかり対策を取って安全運転を心がけましょう。